越前朝倉氏は、遂に織田信長に滅ぼされ、その領国は織田家重臣「柴田勝家」が統治することとなった。
そんな柴田勝家だったが、主君信長にだけは決して知られてはならないことがあった。それは勝家が新しい任地である「越前の国」に赴く直前、信長の妹「お市の方」から直々に頼まれたことだった。
朝倉家当主「朝倉義景」の忘れ形見「藍姫」の捜索がそれだ。
朝倉氏と同盟関係にあった近江の名門浅井氏に嫁いだお市の方であったが、兄信長の手によって浅井氏もまた滅亡の運命を遂げていた。そんな中、浅井長政との間にもうけた三人の姫君たちの助命が叶ったことは幸運であった。敵対する相手に信長は容赦しない。女子供を問わず一族根絶やしを平気で命じるからだ。
朝倉義景は一乗谷炎上の後、賢松寺にて身内の朝倉景鏡の裏切りにより自刃したが、寵愛した側室「小少将」との間に生まれたばかりの藍姫の命だけは惜しみ、若くして薙刀(なぎなた)の武術に長けた「おまつ」という侍女に託し、戦火の中、攻め手の少ない飯降山(いぶりやま)の方へと落ち延びさせたという。
以後、その消息は一切不明らしい。
さすがに勝家の困惑は大きかった。何故なら、もしもこのようなことが主君信長の耳にでも入れば、仮に見つけ出せたとしても藍姫は間違いなく処刑されるだろうからだ。勝家とて背信の責めを負う派目になりかねない。
それに、仮に今も藍姫の消息が越前の領国内にあったとしても、信長の家来である自分が藍姫探索に堂々と乗り出せば、藍姫を匿う者たちとて警戒し、他国へ逃亡を図る恐れがあるのだ。藍姫の名前も素性も隠したまま、広大な領国の中からたった一人の赤子を秘密裏に探し出すなど、不可能に近い話であった。
それでも勝家は何とかお市の方の願いに応えようと、無い知恵を絞った。「刀狩」と「検地」がそれだ。
これにより、領国各地を回る「御検地見廻り役」という役務を新設し、腹心の後藤吉良次(ごとうきらつぐ)に密命を下し、隠密で藍姫の捜索に当らせることにしたのである。
そして・・・・、
後藤吉良次が勝家の密命を受けて「御検地見廻り役」に扮し、藍姫の探索を開始してから、既に九年近くが過ぎようとしていた。
しかし、藍姫の消息に結び付く報せは、未だに何一つ勝家のもとに届いていなかったのである・・・・。
茂作の退屈
茂作(もさく)は余り働き者とは呼べない。樵(きこり)の仕事を始めてから十五年になるが、暮らしは今も貧しいままだ。
雨が降ると仕事はしない。今では切り開いた土地を更に開墾して畑を広げることもしない。汗水たらして懸命に働こうとも、野党(山賊など、村々から食料や女を奪う荒くれ者の集団)たちがやってきたら、蓄えた銭金や食料など、根こそぎ奪われてしまうからだ。
そうかと言って、これまでここに野党が現れたことなど一度も無い。それだけ山深いところで茂作は樵の仕事をしながら生計を立てていたのである。
茂作は昔、百姓だった。ここから山を三つも越えた美濃の国は「合田庄(ごうたのしょう)」という集落で、妻と息子の三人で農家として生計を営んでいたのだ。
しかし、時代が悪かった。戦国期の動乱の中、重い年貢ばかりか野武士たちの集団に田畑を荒らされる事が多く、ようやく収穫した米とて余すことなく野党や豪族たちに奪われた。そればかりか、国主である斎藤氏の命令で、河川の治水工事の労役まで課せられ、田畑を捨てて他国へと逃げる者が後を絶たなかったのである。
茂作も今から十五年前、家族を連れて美濃の国を捨てた。そして、険しい山々を越えて越前の国へと足を踏み入れ、更に奥深い山の中を奥へと進み、こうして現在暮らしている場所へと辿り着いたのである。
樵の暮らしとて百姓同様、ほぼ自給自足に近い。茂作も最初は木を伐って土地を広げ、そこに小さくて粗末ながらも家(小屋)を建てた後、その周囲を更地にして小さな畑を作った。主食は野うさぎや狸や猪といった野生動物で、罠を仕掛けて狩猟する。が、それだけでは衣食に不足している。そこで月に三本ほどの大木を伐採して、山の麓の集落まで運ぶ。そして農家に委託して材木問屋へ卸してもらい、代価として布や木綿、米や酒といった、山奥の生活ではどうしても賄えない物資を受け取るのである。こうして樵の暮らしはようやく過不足なく成立するのだ。
そして現在、粗末な山小屋と、少しばかりの畑地で、茂作は家族を養っている。質素な暮らしながらも平和な日々であった。
しかし、ここ数年、茂作は何かと退屈だった。
集落での暮らしのように、村人たちとの交流も無ければ、収穫を祝う祭りも無い。年貢も労役も、野党や野武士たちの狼藉も無い代わりに、あるのは代わり映えの無い退屈な日常だけだったのだ。
そして今日も、茂作にとって退屈な一日が始まろうとしていた・・・・。
第一章 「藍姫」と「お雪」
板壁に萱葺き屋根の粗末な小屋は、夜更けから降り始めた雨に濡れていた。
奥深い山に朝の訪れは遅い。雨の日は特にそうだ。
家族全員が同じ板の間に、川の字の如く寝添べる薄暗い小屋の中で、茂作はようやく目を覚ました。
ふと横に目をやると、妻の「イネ」もまだ隣りで寝息を立てている。
尿意を催していた茂作は、寝ている妻を跨いで小屋の外へと出ていった。小雨の中、小屋の前の畑に向かって、撒き散らすように小便をする。
小屋に便所はない。人の糞尿こそが畑の肥料だから、家族全員が畑の中で用を足す。
茂作はすっかり放出し終えると、すっきりした顔で小屋の中へと戻っていた。
薄暗い部屋の中で、家族はまだ眠っていた。再び茂作も二度寝を決めこもうとした。
が、茂作は寝付くことが出来なかった。小雨の中、外へ小便をしに行って、すっかり目が覚めてしまっていたのだ。
しかし――、
(何もすることがない・・・・)
茂作は雨が降ると、樵の仕事に出掛けない。つまり、今日は家の中でゴロゴロしているだけの退屈な一日なのである。
こういう雨の日は、村での百姓暮らしの頃が懐かしかった。雨が降れば百姓仕事を休んで、気の合う村の連中たちと賭博に興じたものだった。酒を飲みつつ、賭けで大いに盛り上がったものだ。
年貢も労役も、野党や野武士たちの狼藉も無い・・・・。しかし、仲間もいない退屈な日常・・・・。
本当に何もすることがなかった・・・・。こんな退屈な雨の日に茂作が小屋の中で出来ることといえば、酒を飲む事と・・・・、あともう一つ・・・・。
ふと、思い出したように茂作は、自分の左側で横になっている妻のイネがまだ眠っていることを確かめた。
そして、自分のすぐ右隣りで寝息を立てている娘の「お雪」の肌着を脱がせ始め、まだ十歳の小さなその体のあちこちを無骨な手でまさぐり始めたのである。
「あっ、おっ父ぉ、ヒッ、ううっ」
すぐにお雪は目を覚ましたようだった。
「こら動くでねえ! すぐ済むからじっとしてろ」
そう言ってせわしなくお雪の白い肌に手のひらを這わせていく茂作。お雪を売らずに育てておいて良かったと少しだけ思う。そう、この時だけに限っては・・・・。
―――あれは今から九年前の出来事だった。
茂作は、とある日の朝、山奥へと入っていった。大木を伐採する為ではなく、食料としている動物を捕獲するため、前日に罠を仕掛けておいた場所へ足を運んだのであった。
仕掛けには何も獲物が引っ掛かっていなかった。が、茂作は仕掛けのすぐ近くに綺麗な着物を着た若い女性が倒れているのを見つけた。どうやらこの上の崖から転落してきたらしい。
女は既に虫の息だった。
年の頃は十八くらいだろう。身を包んでいる着物が、身分の高さを物語っていた。
茂作にとって、獲物は掛かっていなかったが、それは朝から大きな収穫だった。早速、その女の身に付けている短刀や髪飾りなどを奪い取り、さらに衣服を脱がせにかかった。俗に言う「追い剥ぎ」というものだ。
更に茂作は、虫の息になっているその女を犯した。武家風の身分の高そうな女を抱いたのは初めてだった。
女は「未通女(おぼこ)」では無かったものの、まだ娘頃の肌の張りで、乳も色も初々しく、女陰(ほと)も小さかった。子を産んだ感じも無い。既に子を産ませた妻のイネの体では到底味わえない新鮮な心地良さに茂作は、無我夢中でその女を犯した。
虫の息の中で犯されながらも、女は必死で何かを茂作に訴えようとしていた。しかし、強い興奮に包まれていた茂作は、そんなことに構いもせず、女に覆い被さって一心不乱に腰を振り続けた。そして、吸い付くように柔らかな白い素肌を存分に味わい、存分に犯して、その女の中に気持ち良く放出したのだった。
気が済んだ茂作は、その女の身包み(みぐるみ)一式をまとめて、家に持ち帰るべくその場を後にしようとした。が、口元から血を流しつつも、女は尚も茂作に何かを伝えようとしていた。声にも出来ぬまま、弱々しくも手を空へとかざして、どこかを指差し、やがてパタリとその手は落ち、息絶えたのだった。
とりあえず茂作は、女が仏になったので、おごそかぶるように両手を合わせた。そして、ふと、女が指差した方向が気になり、空を見上げた。
女の持ち物だろうか、衣類が丸められたようなものが、すぐ近くの大木の枝に引っ掛かっていた。
思いがけず、もう一つのお宝を発見した茂作は、慣れた軽業でその木によじ登り、枝に引っ掛かっているその布のかたまりを手に入れた。
しかし、衣類の中に包まれていたのは赤ん坊だった。しかもまだ乳飲み子の女児だった。
包まれている赤ん坊を見た時、たいそうな身分の姫君であろうことは茂作にも易々と想像できた。何しろ乳飲み子が包まれていた絹の衣というのは、当時の貴重品であり、茂作も生まれて初めて見るものだったからだ。
山の斜面を遠く見上げれば、案の定、木々の隙間から崖の岩肌が見えた。きっと赤ん坊を抱いたこの女が、夜露に濡れたあの崖の上で足を滑らせ、ここまで転げ落ちてきたに違いない。しかし、ちょうど木の枝に引っ掛かるような感じで、それが幸いとなって赤ん坊だけが助かったらしい。
茂作はその赤ん坊を家に持ち帰ることにした。最初は褒美が目当てであった。
しかし、茂作が褒美を得ることは無かった。麓の村で国主の朝倉氏が織田信長の軍勢に攻め滅ぼされたことを知った後も、その機会は得られなかった。待てど暮らせど、その赤ん坊を探しているという「お触れ」の話が、茂作のところにまで届いてこなかったからである。
しかも、「人買い」に売るには、余りにも小さ過ぎた。
結局、茂作はしばらくその赤ん坊を育てる羽目になってしまったのだ。
それから九年の歳月が過ぎた・・・・。
「よしよし、そのままじっとしてろぉ」
まだ幼いお雪の薄い裸身に覆い被さり、彼女の白い股間に男根の先端を押し当てると、茂作はそのままお雪の体をズズンッと奥まで貫いていった。
「あうっ、うああぁぁっ!」
小さな裸身が茂作の下で大きく仰け反り、黄色く幼い悲鳴を発する。それがたちまち、隣りにいる妻のイネの眠りを覚ました。
「もう、お前さんったら、ほどほどにしときよ」
呆れたように妻のイネは、お雪に覆い被さって腰を上下している茂作にそう声を掛けた。
「フンフンッ、うるせえ! 早く飯でも作れっ!」
妻に気を散らされた茂作はそう怒鳴りつつも、既に始めたお雪への抽送行為をまったく止めようとはしない。
「フンフンッ、フンッ、うぬっ、んっ、フンッフンッ―――」
「ああっ、ハアハアハア、ん、んああっ、ヒッ、きひぃぃっ!」
うんざりした顔でイネは自分の寝間だけを片付け、夫への気遣いも無用とばかりに板壁の格子戸を開いた。たちまち薄暗い部屋に外の明るさが広がる。
茂作の三人の息子たちも次々に目を覚ました。一番下の九歳の息子が、余り関心も無さそうに顔を洗いに外へと出ていった。が、十六歳と十三歳の二人の息子たちは、何気に茂作とお雪の方をチラチラと盗み見ながら、鼻息を荒くさせている。
「ほら、お前らもさっさと顔を洗って来ねえか! ・・・・ったく、フンッフンッ―――」
息子たちの視線が気に入らない茂作は、そういって怒鳴り、息子たちを追い払った。
つくづく茂作は、面白くなかった。外にお雪を連れ出して、誰にも邪魔されない場所でお雪の体を愉しむことが出来ない雨の日は、とかくこうだからだ。家の中だけに、息子たちや妻の存在に気が散ってしまい、お雪の体をなかなかじっくりと愉しめないのである。
さりとて今朝も茂作にとって、それは間違い無く束の間の娯楽だ。三人も子を産ませた妻のイネからでは決して味わえないものが、お雪の体にはあった。確かに肉付きも薄くて乳も小さく、まだ子供の体型は否めないが、茂作にしてみれば、お雪の体は九年近くも育ててやって、やっと今年の春先からこうして使えるようになったばかりなのだ。
「フンフンッ、ほら、もっと色っぽく見せてみい、ほらっ、フンッフンッ―――」
まだあどけなさの抜けきらぬ十歳の娘に、そんな無理を要求する茂作だが、実のところお雪の最近の反応にまんざらでもない。
「ああっ、あうっ、お、おっ父ぅ、あっ、あああっ!」
「おっ、ええぞ! ほれっ、もっとじゃ! フンッフンッフンッ―――」
お雪が下からしがみ付いてくる。すっかり顔色を紅潮させて、今にも泣きそうな目でこっちを見詰めてくる。そんな年端も無いとは思えぬ柔媚な仕草を見ているうちに、やっと行為にのめりこむことが出来た茂作。威きり立つ肉棒に更なる固さがみなぎっていく・・・・。しかし、遠く土間の方から、
「ほら、お雪も調子にのって色気出してるんじゃないよ! そんなんだったら朝飯抜きだからね!!」
そんなイネの罵声が、茂作の下にすっかり隠れてしまっているお雪へと飛んだ。
「チッ! 構うもんか。お雪、後でちゃんと飯を食わせてやるぞ、だからほれっ、感じろ。ほらっ、フンフンッ、フンフンフンフンッ―――」
「ああっ、おっとう、んあっ、あああぁぁっ!」
喘ぎとも苦悶ともつかぬ呻き声を上げて、その小さな体で大人の茂作からの行為を懸命に受け止め続けるお雪。
これまでは水汲みや洗濯、そして、焚火の為の枝拾いくらいしか出来なかった子供のお雪に、今年の春から加わった「新しい仕事」・・・・。
自分が「捨て子」であることを小さい頃からずっと聞かされて育ってきたお雪にとって、育ての親の茂作にたとえ何をされても、決して逆らったりすることは出来ない。
しかし実のところ、お雪は、こうして茂作から最近やたらと繰り返しされているこのような行為が、一体何なのかさっぱり判っていなかった。最初は余りにも痛くて泣き叫ばずにはいられなかったものの、最近ではあたかも「水汲み」や「枝拾い」といった仕事のようにも受け止められるようになってきている。茂作の求めに応じてこうして体を任せておくことが、この家の中での自分の役割の一つであることを、最近ではその幼な心にもしっかりと理解している。
「はあはあはあ、ああーっ、ああっ、ああぁぁああぁぁっ!」
さりとて、いくら頭で理解していようとも、さすがに十歳の脆弱で小さな体で、三十路男の相手をするのは相当の負担だ。固い肉棒がお腹の奥まで深く突き上げてくる衝撃に、お雪は声を上げずにはいられない。が、炊事をしているイネにとって、遠慮を知らぬお雪の喘ぎ声は不愉快極まりないものだった。遂に耐えかねたのか、土間から大声を張り上げる。
「お雪ッ! あんまりうるさいと人買いに売っちまうよ! ガキのくせに色気出してんじゃないよ!」
そんなふうに、やたらとイネの感情はお雪にばかりぶつけられる。というのも、夫の茂作がこうしてお雪を慰み物にしていることを、イネとて黙認しており、そうかといって、やはり夫が、いくら稚児のみぎりの小娘を相手とはいえ、閨事(ねやごと)にいそしむ姿を見て平気でいられる訳がないからだ。
「チッ、気にするなよお雪。ほら、もっといい声出してみろ、ほれっ、ほれっ」
「あっ、うっ、んああっ・・・・、ハアハアハア、んんっ、んああっ!」
イネにたしなめられたことで萎縮し、お雪は懸命に喘ぎ声を押し殺そうとした。が、それも束の間で、たちまち茂作の力強い肉棒の突き込みに白くて細い喉元をそよがせてしまう。
「あああっ、おっとうっ! ああん、ああ、あ、あっ、あああぁぁっ!」
「おっいいぞ、フンフンッ、お雪ぃっ、フンフンフンッ―――!」
夫の茂作が鼻息も荒々しく、再び黄色い喘ぎを吹きこぼし始めた白くて小さな裸身を覆い潰しながら懸命に腰を上下させている。それを横目にしながらも、イネはもはやお雪への罵倒を諦め、朝食の準備を黙々と進めている。
実はイネにとって、お雪は自分の身代わりでもあった。性欲の激しい夫に付き合ってやることに、そろそろイネも限界だったのだ。何しろ、夫は特に子種が濃いらしく、イネはこれまで七人もの子を宿し、次々と産まされる羽目となった。最近では去年の冬にも男の子を出産している。三男から後の子供は、すべて里子に出しているのだが、里親探しの苦労は並大抵ではなかった。つまり、こうして夫にお雪を与えたことで、イネはこれ以上妊娠させられる心配も無くなり、育児や里親探しの心配から解放されたのである。
又、そんな夫の性欲を満たす上で、お雪は何かと都合が良かった。まだ初潮を迎えていないので、夫に子種を仕込まれる心配も要らないし、何より十歳の小娘だけに、三十路の夫が情(心)を結べるはずがない。更にはお雪も同じ屋根の下で暮らしているので、夫が他の女人のもとに走って、家族が見捨てられるような心配も払拭できるのである。
そう思えばこそ、夫の行為を黙認しているイネではあるが、最近の夫のお雪への執着には疑念を抱かざるを得ない。いや、気掛かりなのはお雪の方だ。破瓜の時はあれほど号泣して嫌がっていたのに、今では一人前に若い娘のような声を上げて夫を迎え入れているのだ。まだ十歳の童女(わらめ)のくせに!
「フンフンッ、ふんっ、うほぉっ、お雪ィッ! フンフンッ―――」
「アウッ、ああっ、あっ、ハアハアハア・・・・んあっ、ああぁぁああっ!」
白い肌を上気させ、お雪の潤んだ大きな瞳は、じっと茂作を見詰めている。拙さはあるものの、その小さな口元から途切れることなく嬌声を漏らして、茂作の荒ぶる動きに応え続けている。
「フンフンッ、いいぞお雪、わしだけのお姫さんじゃあ、フンフンフンッ―――」
こんなに愛らしい色白の娘に育つとは、茂作も思っていなかった。あの日、贅沢な絹の内布に包まれて天から降ってきた乳飲み子・・・・。人買いに売らず、我が子を里子に出してでも、手元で育てておいて本当に良かったと、この時ばかりは茂作も思う。いや、楽しみはまだこれからだ。あと二年か三年ほど養えば、この娘はもっと色気のある丸みを帯びた柔らかい体になることだろう。きっとすっかり子供っぽさも抜けて、年頃の肉体となって、自分を愉しませてくれるのだ!
しがなく退屈な山奥での暮らし。与えられた唯一の娯楽に今、茂作は全身全力で興じる。八人も子を産ませた妻のイネからは決して味わえない緊縮性に優れた粘膜の、狭隘で熱を帯びた感覚を存分に堪能しながら、激しい抽送に余念が無い。お雪の奥へと一心不乱に怒張を何度も激しく突き込む。引き戻し、突き込み、素早く引き戻して、更に深く突き込む―――。
「キヒィッ! んああああっ、イッ、あううっ!」
茂作の下でもがく小さな裸体。それを封じて腰を突き送る。と、小さなお雪が仰け反り、必死に喘ぐのを見て、更に茂作は興奮してお雪の奥へと肉棒を激しく打ち込む。
「おおっ、クウゥッ・・・・」
そろそろ茂作とて限界だった。完全に催した彼は切羽詰ったようにイネを呼ぶ。
「おおっ、出るッ! おいっ、イネっ! あれだっ、早くしろっ!」
「はいはい、ったく・・・・最後まで一人でやればいいのにねぇ、この人ってば・・・・」
呆れたようにそう言いながらイネは、お雪を組み敷いて犯している夫の傍へと近付いた。そして、手にした土瓶から菜種油を人差し指に掬い取り、お雪と深く交わっている夫の尻へとその人差し指を運ぶ。
「ふぅ・・・・、お前さん、いくよ」
そう言ってイネは、荒ぶり動く茂作の尻の一点に狙いを定め、菜種油に塗れた人差し指を「ズプッ」と茂作の肛門の奥まで深く突き込んだ。
「おおぉぉっ!」
瞬時に茂作の尻がビクッと震え、激しい動きを止める。が、すぐに腰を激しく動かし始める。そして、
「おおっ、で、出るぅぅっ! クッ、くううぅぅっ・・・・おっ、オオォォオオォォーッ!」
茂作はお雪の未熟な体内深くで、一気に精を放出し始めた。
「あっ・・・・んあ、ああっ! ああぁぁぁっ・・・・!」
たちまち組み敷き貫くお雪の小さな体が仰け反り、泣きそうな声を上げてくねるようなもがきを見せるも、茂作はいつものこととお雪の細筒のような裸身をがっちりと抱き込んで動きを封じ、お雪の体奥に思うが侭に精を撒き散らしていく―――。肛門に入っているイネの指がグネグネと蠢き、茂作の前立腺を容赦無く刺激する―――! まさに歓喜の極楽!
「うほおぉっ! おっ、おほおっ、クオオッ!」
「もう、お前さんたら、相変わらず元気だねえ・・・・」
茂作の黒ずんだ陰茎が、お雪の幼い幼芯に根元まで埋まり、ヒクヒクと痙攣しているのを見ながら、イネは呆れたようにそう呟いた。
今もイネの人差し指は茂作の肛門に深く突き込まれたまま、その強い締め付けにもくじけることなく、茂作の肛門の内部をぐりぐりと揉み解している。こうしてやると射精の際、夫の気持ち良さが倍増するらしいのだが、イネはそんな為に協力している訳ではない。夫の中に溜まった子種を、なるべく一回だけで搾り出させておきたいのである。つまり、溜まった性欲に任せて夫がお雪と一日に何度も交わらせないようにしたいのだ。だから、こうして夫に協力してやるのである。
「おお〜っ・・・・、ああ〜っ気持ちいいぃ〜っ・・・・クホオオォォ〜ッ・・・・」
野太い息を吐きながら、夫の肛門は断続的に強い収縮で何度もイネの指を強く締め付けてくる。締め付けてくるごとに、夫がお雪の中に大量の子種を注ぎ込んでいることがイネにもひしひしと伝わってくるのだった。
「ふう〜っ、くたびれたぁ〜、・・・・・・・・」
そう言ってようやく夫は長い射精を終えたらしく、お雪を押し潰すようにぐったりと脱力した。イネはやれやれと思いつつ、夫の肛門から指を引き抜いた。そして再び土間へと戻っていく。
「ふぅ〜っ、よおし、お雪、もういいぞ」
茂作に押し潰されながら、お雪は茂作にそう言われた。が、子供の力ではどうにも動けない。茂作の下から這い出ることなど出来ないし、茂作の男根とてまだお腹の奥まで突き込まれたままだ。
「おっとう、重いよ・・・・」
お雪がそう訴えても、なかなか茂作は動いてくれなかった。お雪はもう少し我慢して、このままでじっとしていることにした。
既にお雪も気付いている。自分の体に強い関心と興味を寄せていればこそ、養父である茂作がこういった行為を要求してくるのだと。そして、養母のイネにとって、それは不愉快なことであることも。
しかし、お雪にはどうすることも出来なかった。茂作の命令に逆らうことは許されないし、逆らったところで力ずくでこのような行為をされることになるのだ。そして、どちらにしてもイネは不機嫌になるのである。しかも最近では、茂作との行為が済んだ後、イネはお雪に何もしてくれない。以前は決まって、茂作に犯され終えた直後のお雪を風呂場に連れて行き、茂作が使い終えたばかりのお雪の幼い女芯を、ぶつぶつ文句を言いながらも丁寧に洗い清めてくれたものだった。それが今や、イネにほったらかしにされ、お雪は自分で自分の秘芯の後始末をしなくてはいけないのである。
そして不幸にも、最近のお雪はそのことでもイネに叱られる羽目になっている。十歳の少女にとって、膣内に、ましてや膣の奥の奥に注ぎ込まれた精液のぬめりの後始末を、自身でこなすなど、とても難しいことだ。それだけに、不完全な洗浄となってしまう。つまり、行為が済んで半日が過ぎても、お雪の膣奥から茂作の精のぬめりが不意に漏れ出て、その細い脚を伝い流れ、部屋を汚すようなことがよく起きてしまうのだ。
イネは夫の精液の臭いに敏感だった。仮に家の中ではなく、イネの目の届かぬ山の中で茂作に犯された時でも、それを鋭く見抜くのだ。お雪の体が少しでも夫の精の臭いを漂わせていようものなら、その場でお雪を捕まえて容赦無く尻を引っぱたく。まだ肉付きも薄いお雪の雪のように白い尻を、真っ赤になるまで力加減無く引っぱたき続けるのだ。
それだけにお雪は、茂作に精液を注がれるのが嫌で堪らなかった。拭いても拭いても、後からジクジクと漏れ出てくるあのぬるぬるした液体を、どうして茂作がいつも自分のお腹の奥に注ぎ込んでくるのか、まだ子供のお雪には判らない。が、それが原因でイネに叱られてお尻をぶたれる日々の繰り返しだ。だから、いつもお雪は、その時(茂作の射精の時)がくると、茂作の下で暴れて嫌がる反応を見せるのだった。そんな仕草が茂作の興奮を更に高め、尚のこと躍起になって彼女の奥に精を注ぎ込むことになっているとは気付きもせずに。
お雪がじっとしているのをいいことに、茂作はお雪を押し潰したまま、ボォーッとしていた。
こうして事を終えてみると、いよいよ茂作の心には日常の不満が募った。十歳の子供の体で、こうして性欲を処理することだけが茂作の唯一の娯楽である。が、お雪はまだ余りにも幼な過ぎる。「女体」と呼ぶには余りにも脆弱で小さ過ぎるのだ。
「お前さん、飯の用意が出来たよ。そろそろ起きなよ」
土間から妻のイネにそう言われ、ようやく茂作はお雪の上からゆっくりと身を起こした。性欲を処理した後は、食欲を満たす。茂作にとっては当たり前のそんな日常・・・・。
「お雪、寝間を片付けとけよ」
寝間着を紐解いて全裸にしたお雪を寝床に残したまま、茂作はそう言って、朝食が準備された土間の方へと足を向けたのだった・・・・。
【 続く‥‥ 】
《注意》
この物語はすべてフィクションであり、登場する如何なる人物、団体、国家、人種、地名及び地域等、すべてが架空のものです。また、男性にとって有利とも受け取れる女性の心情に関する心理描写、及び身体機能の記述は、すべてが事実と異なる誤ったものです。
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