ここは、地方の小さな町。
都会のような慌しさとは無縁で、素朴な町並みを呈しているその町は、住んでいる人々もみな純朴・・・と言いたいが、中にはそうでない者たちも含まれているようだ。
そこは、古びてはいたが割と大きな家だった。その2階の窓からじっと外を眺める男の姿がある。白髪混じりの角刈りの頭をした少々いかつい顔の初老の男であった。
しばらく微動だにしなかった男だが、不意に眉をぴくりと動かすと、にやついた笑みを見せながら手に持っていた筒状の笛を、そっと口にあてがう。
男にとって、それはいつもの悪戯程度の遊びになるはずだった。しかしこの日は、少しばかり様子が違っていたようだ・・・。
それより半時ほど前のこと。
地元でも屈指の進学校である私立中学の校門から、大勢の生徒が帰路へとつきはじめていた。その中のひとりに理沙という名の少女の姿が見える。1年の中ではトップクラスの成績で、物怖じしない勝気な性格。しかし反面、無鉄砲なところもあり、少々危険な好奇心も豊かなその気質が、このあと彼女をとんでもない窮地に立たせることになるとは、この時は知る由もなかった。
「じゃあ、またねー」
数人の友人たちと歩いていた理沙が、分かれ道で軽く手をふる。
「あれ。そういえば理沙、いつもこの道だったっけ?」
「え? うん」
突然の問いに理沙は、不思議そうに友人の顔を見る。
「ええーっ、ここって、あの家のある道じゃない」
「あの家?」
「そうよ。あのスケベ犬のいる家!」
友人の話によると、そこは女子の間ではかなり噂になっているようだった。どうやら癖の悪い犬が飼われているらしい。道行く女の子がいると、追いかけてきてはじゃれ付いてくるそうだ。しかも、スカートなど穿いていようものなら、必ずといっていいほど鼻先を股間に押し込んでくるという質の悪いやつらしい。
「えっ。そうなの? 私、なんともなかったけど・・・」
理沙は、首を傾げた。今までそんな犬など、見たこともなかったからだ。
「へぇ〜。可愛い子しか襲われないっていうけどねー」
友人が悪戯っぽく笑う。
「どーゆー意味よ。それに、犬なんか怖くないし。脚にだって自信あるもん!」
ふんと言った顔で、すたすた歩いていく理沙。
「ごめん、ごめーん。理沙は可愛いよ〜」
笑いながら友人は理沙に手を振る。その言葉に嘘はなく、たしかに理沙は男なら誰でも認める美少女と言えた。ついこの間まで小学生だったとは思えないほど身体のラインは、はっきりしていたし、豊満とまではいかないが、出るところは出て、スカートの中からは白い脚がすらりと伸びていた。
少し短めのスカートをひるがえしながら、理沙はいつもの道をキビキビと歩く。しかし、ふと、普段とは異なる違和感を覚えるのだった。
(あれ? この道、こんなに静かだったかな・・・)
たしかにいつもは、道行く人が何人か見えたのだったが、この日は、まったく人通りがなかったのだ。
そして、例の家の前に来たときのことだ。
「ワン!!」
「きゃ!?」
突然の犬の鳴き声に、理沙はビクリとした。みると、黒っぽい犬が、よだれを垂らしながら理沙の前で尻尾を振っている。そんなに大きな犬ではなかった。
「こ・・これが、さっき言ってた犬? な、なんだ、たいした事なさそうじゃない」
よく見ると結構愛嬌のある顔をしている。理沙は、友人の言った『可愛い子しか襲わない』という言葉を思い出していた。
「へー。やっぱり私もね・・・」
少し、調子に乗ってしまった理沙が、その犬の頭を撫でようと手を伸ばした時だ。犬の耳がピクリと動いたと思った瞬間、その頭を、あっという間に理沙のスカートの中へと突っ込んできたのだ。
「きゃあ!!」
突然のことに驚いて犬の頭を抑えようとする理沙。しかし、力強くグイグイ鼻先を股間に押し付けてくる犬を止めることは容易ではなかった。しかも背中は向かいの家の壁に押し付けられ、身をかわすこともできずにいたのだ。
「こっ、このバカ犬!! なんで・・・あっ、あんっ!」
ざらざらとした犬の舌が、理沙の股間を舐めまわしてきた。運悪く、少女の一番敏感な部分を捉えられてしまったらしい。下着越しとはいえ、犬の舌の動きに敏感に反応してしまう少女。
「あっ、あっ・・・。ば・・ばかぁ!」
理沙は、とっさに辺りを見回した。こんな姿を他の人に見られたら大変だと思ったのだ。しかし、人の姿は見えず、少しだけほっとする理沙。そんな少女の心の間隙をついたように、犬の舌は、その動きを一層速めてきた。
「はああん・・・!」
股間に走る異様な感触に、思わず喘いでしまう理沙。頬を染め、悩ましい表情を見せる。両手で犬の頭を押さえていたのだが、その手にも既に力は入っていないようだった。
「やだ・・・なんか・・・」
理沙の吐息が高まりはじめる。膝もガクガクしてきた。紅潮したその表情から、はしたなくも感じてしまっていることが、はっきり見て取れる。こともあろうに犬に!
こうしてしばらく理沙の股間を弄んでいた犬だったが、不意にその動きが止まった。
「あ・・・?」
そして、犬は理沙から離れると、落ちていた彼女のカバンを口にくわえ、家の中へと逃げて行ったのだった。
「あっ、私のカバン・・・!!」
犬を目で追いながらも、ぺたりとその場にへたり込んでしまう理沙。ハアハアと息をもらしながら、その場で股を開いて座り込む少女。とても人には見せられない格好だったが、幸い辺りには未だ人の姿は見えなかった。誰もいない・・・少なくとも理沙はそう思っていた。しかし気付いていないだけだったのだ。2階の窓から見つめるニヤついた男の目があったことに。妖しく光るビデオカメラのレンズとともに・・・。
*
しばらく座り込んでいた理沙だったが、ようやく起き上がると、よろよろとした足で犬の後を追うのだった。
玄関の前までくると、大きな表札が目に入った。『宇治倉(うじくら)』と書かれている。しかし、犬の姿は見えない。理沙は庭の方へと向かった。
あまり手入れされていない木の枝をかき分けながら、狭い通路から庭へと出る理沙。しかし、そこにも犬の姿を発見することはできなかった。当然カバンも・・・。どうやら、庭に逃げ込んだ犬は、縁側から家の中へと姿を消したようだ。見ると雨戸が僅かに開いている。そこから入ったのだろう。
「あのー、誰かいませんかぁー」
理沙は、声をかけながら、そっと家の中を覗きこんだ。しかし、住人の気配はなく、しーんと静まりかえっている。
「留守かなぁ?」
勝手に入るのはさすがに気が引けたが、カバンを取り返すためには仕方がなかった。理沙は意を決して、家の中へと入っていった。
部屋の中は、結構広いようだったが薄暗く、周りがよく見えなかった。理沙は、注意深く部屋の中を歩きまわる。どこかに明かりのスイッチがあるはずなのだ。壁沿いにそっと手を伸ばした。
その時だ。
「ウワン!!」
「ワワン!!」
「ワンワン!!!」
何かが一斉に理沙に飛び掛ってきた。
「きゃあああ!!」
それは数匹の犬だった。理沙は犬たちに襲いかかられ、床に投げ出されてしまった。仰向けに倒れる理沙の両腕を犬たちの鋭い牙が押さえ込む。
「やっ!! 痛・・・!!」
腕に噛み付かれ、一瞬恐怖する理沙だったが、さほど痛みは感じなかった。そして両足も同様に押さえられてしまい、完全に自由を奪われた形になってしまった。このとき、犬たちの動きには何か統率されているような感があったのだが、理沙にとっては、そのことより、身体中を這いまわる残りの犬たちの行為の方が問題だった。
「ちょ・・ちょっと! やだっ!!」
プチッ・・プチプチッ・・・。
胸元に食い付かれ、制服のブラウスを引きちぎられるような感じがした。その直後、突然辺りがパッと明るくなった。
「え!?」
急に明かりがついたので、誰かが帰ってきたのかとギョッとする理沙。しかし、人の姿は見えない。それなのになぜ明かりがついたのかと疑問に思う前に、理沙は目の前の状況に愕然とした。
「きゃ・・!!」
数匹の犬たちに押さえ込まれる中、胸元が大きくはだけて、少女の白い乳房が露にされてしまっていたのだ。いつのまにかブラジャーまで取られてしまったようである。
「う・・うそぉ・・・」
呆然とする理沙に、再び犬の攻撃が始まる。なんと理沙の胸を2匹の犬が両側からペロペロと舐めだしてきたのだ。
「ひゃあぁ!!」
たまらず声をあげる理沙。しかも先端の乳首を特に狙いすましたように舐め続けられ、陥没気味だった理沙の乳首は、あっという間にピョコンと立ち上がってしまうのだった。
「・・・あぅん! ば・・ばかぁーっ。なにすんのよー!」
顔を赤らめ、必死に逃げ出そうとする理沙だったが、4匹の完璧な押さえ込みから逃れることは不可能だった。なにか相当訓練されているらしかったが、今の理沙には、そんなことを考える余裕などなかった。
「あっ!」
胸の感触に堪えながら、足元の方を見た理沙の目に黒っぽい犬の姿が映る。さっきの犬に間違いなかった。そいつは、押さえ込まれて大きく開かされている少女の脚の間に座って、じっと理沙を見つめていた。理沙の脚は2匹の犬によって左右に開かれてしまっていたが、股間はスカートの裾に辛うじて隠されていた。
しかし、犬の耳がピクリと動いた後、おもむろに理沙のスカートに食いつくと、起用にもバッと上に捲り上げてしまうのだった。
「なっ・・・!!」
少女の純白の下着が露になる。しかも先程この犬に舐められまくっていたため、よだれでぐっしょりしていて、その下の肌の色までわずかに見える程であった。
そして再び犬の耳がピクンと動く。すると、今度はその鋭い牙を使って、その下着さえも引きちぎって脱がせてしまった。
「あーーーっ!!」
ビリビリと破かれた白い布地の下から現れた少女のピンク色の秘部に光が当たる。ほんのり赤みを帯びたアソコがてらてらと濡れ光っているのが、なんとも悩ましく見えた。
そして、そこに犬の口が徐々に近づいてきたのだ。
「い・・・いやっ! やめてよっ、バカ犬・・・」
くちゅ・・・。
「ひあっ!!」
理沙の身体に電気のようなショックが走った。
くちゅ・・くちゅ・・くちゅくちゅ・・・。
「ひ・・ひぃん・・・だ・・だめぇ・・・!」
犬の舌に弄ばれて身をよじって抵抗しようとする理沙。しかしその身体は確実に感じてしまっているのも事実だった。犬が舌を動かすたびにビクンビクンとその身を震わす少女。
「ああん・・・あ・・あっ・・・ああーーーーっ!!」
そして、理沙の身体が大きく反り返る。
シャァアアアア・・・・。
少女の股間から、弧を描きながら黄色い液体が噴出した。理沙は絶頂とともに失禁してしまったようだ。あまりの快感に恍惚の表情を見せてしまう理沙。
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・」
犬にイかされてしまった少女。しかも、かなり気持ちよかったことが、逆に理沙には屈辱的であった。ぐったりと仰向けのまま股を開いて横たわる少女。その秘部はいつまでもヒクヒクと切なそうにうごめいていた。愛液を滴らせながら・・・。
いつのまにか犬たちの力は緩んでいた。まるで少女に『この辺で勘弁してやる』と言わんばかりだ。見ると目の前に理沙のカバンが落ちている。よろよろと起き上がる理沙。
そして、カバンを手にすると、ふらふらと外へと出て行くのだった。
理沙が出て行ってすぐのことだ。部屋の襖から白髪混じりの角刈りの男が姿を現したのは。そして犬たちの頭を撫でながら、ニヤニヤとした笑みを浮かべるのだった。その手にはビデオカメラがしっかりと握られていた・・・。
外に出て行った理沙はというと、カバンを胸に抱きながらぼーっとして歩いていた。視線が定まっておらず、かなり危なかしそうにヨタヨタしている。スカートの裾が頼りなさそうにユラユラ揺れていた。
そして、案の定、曲がり角で人にぶつかってしまったのだった。
「きゃ!」
「おっと!!」
ランニングシャツの太った中年オヤジに、正面から当たってしまった理沙。オヤジの方は中1少女ごときにタックルされても何ともなかったが、理沙は尻餅をついて倒れてしまった。
「おら! 気をつけんか!!」
「す、すみません・・・」
「まったく・・・・ん?」
じゃまくさそうに怒鳴ったオヤジだったが、よく見ると可愛い顔をした少女がうなだれて尻餅をついている。しかも少し脚を開き気味だったので、スカートの奥がもう少しで見えそうな位置にあったのだ。
「ふ、ふん。しょうがねーな・・・ほれっ」
オヤジは、手を差し伸べるふりをしながら、そっと理沙の前にかがみ込んだ。無論、少女の下着を覗いてやろうと企んだのだ。
にやにやしながら、そっとスカートの奥へと目をやるオヤジ。しかし次の瞬間、男はギョッとした。あるはずのものがそこになかったからだ。
「あ、どうも・・・」
理沙は、男の手を取ろうと自分も手を伸ばした。しかし、オヤジの手はそれ以上は動かない。というよりオヤジ自身、何か固まっているようだった。
「あ、あの・・・? ・・・あ!?」
凝固している男の視線の先にようやく気付いた理沙は、はっとなった。
「きゃあああ!!」
どすんとオヤジを突き飛ばした理沙は、スカートを押さえながら一目散に駆けていった。オヤジの方といえば、今度は自分が尻餅をつかされていたが、期待していた以上のものを拝むことができ、その顔には満面の笑みが浮かんでいたのだった。
ようやく家に帰り着いた理沙は、ベッドに突っ伏していた。犬に悪戯されてしまったのもショックだったが、そのあと見知らぬオヤジに、大事な所を見られてしまったことの方が恥ずかしかったのだ。
(ああ〜。濡れてたのも気付かれたかなぁ・・・)
少女にとっては、犬よりも人間の方がずっと気になるようだ。理沙は、いやらしい男の目を思い出す度に羞恥にさいなまれ、落ち込んでしまうのだった。
翌日。
この日は休日だった。理沙は昨日のショックから立ち直れないまま昼を迎えていた。リビングでぼーっとしながらテレビを見ている理沙。
リリリリ・・・リリリリ・・・。
そんなとき、電話のベルが響いた。
「理沙、電話よ」
母親の呼ぶ声がする。なんだろうという顔で受話器を受け取る理沙。
「はい。もしもし。」
「あー、私、宇治倉という者ですが・・・」
理沙は、はっとなった。あの犬たちの飼い主からだったのだ。
「は、はい・・・何でしょうか?」
少々上擦った声で尋ねる理沙。
「実は、落し物を預かっておってな。生徒手帳なんじゃが・・・」
「え?」
電話の向こうは、少し年をとったような男の声だった。どうやら昨日、生徒手帳を落としてしまったらしい。
「いやー、すいません。たぶん、うちの犬がどこかで拾ってきたんだと思うんじゃが、もしかして、じゃれ付かれたりしませんでしたかの?」
「えっ!! い、いえっ。どこかで落としたんだと思います。ひ、拾ってくださってありがとうございます!」
理沙は、かっと赤くなる。まさか昨日の出来事は知らないだろうと思っていたが、心中穏やかではなかった。
「そうですか。では、お預かりしていますので、取りに来ていただけますか?」
「は、はい!」
「ああ、一応ご本人と確認したく思いますので、手帳に張ってある写真と同じ制服を着て、こちらに来てもらえますかの?」
「は、はい!」
理沙は、もう、はいはい答えるだけだった。
こうして、理沙は、再びあの家に行くことになってしまった。この後待ち受ける恥辱の嵐があることも知らず・・・。
それからしばらく後、理沙は、例の家の前に立っていた。言われたとおり、制服に身を包み、昨日破かれたブラウスも新品のきれいなものに替えてきていた。
玄関の前で深呼吸すると、恐る恐る呼び鈴を鳴らす。
「ごめんくださーい」
すると、待ち受けていたように初老の男がすぐに姿を現した。
「はい。いらっしゃい」
「あ・・・。こ、こんにちは」
「はい。どうぞ、お入りくだされ」
少々いかつい顔をした男だったが、丁寧に理沙を家の中へ招き入れてくれた。
男に案内されながら、広い廊下を歩いていく理沙。そんな彼女の足が不意に止まる。
「あ!」
理沙は驚いた。廊下の端に、昨日の犬たちが並んで座っていたのだ。あの黒い犬もその中にいた。立ち止まって震える理沙に、男は笑いながら声をかける。
「ああ、大丈夫じゃ。噛み付いたりしないから・・・」
「は、はい・・・」
理沙は恐る恐る歩を進める。男の言う通り、犬は微動だにせず座っていた。とても昨日の犬と同じとは思えない程行儀よかった。
こうして何事もなく、理沙は大きな部屋へと通された。部屋に入ると中では数名の中年男たちが、大きなソファーに座っていた。
「おや? 源造さん、その子は・・・?」
「ああ、落し物を取りに来たんじゃよ。近くの中学の1年生の子じゃ」
この家の主人は、『源造(げんぞう)』という名らしい。
座っている男たちは、源造ほど年は取ってなさそうだったが、脂ぎった中年オヤジがほとんどであった。ストイックそうな源造に比べ、見るからにスケベそうなオヤジたちは、いきなり現れた制服の美少女に、少々色めきだっているようだった。
「ああ、ちょうどいい。この子にもいっしょに見てもらおう。若い子の意見も聞きたいしの・・・」
「は?」
理沙は首をかしげた。そんな少女に源造は、どこから出したのかジュースの入ったコップを差し出すのだった。
「まあ、これでも飲んで、ゆっくりしていきなさい」
「は、はあ。どうも・・・」
すこし緊張して喉が渇いていた理沙は、男に言われるまま、手渡されたジュースをゴクンと飲み干す。なんかちょっと苦い味がした。このとき源造の口元が僅かに伸びたのに、誰も気付いていないようだった。
「さて・・・、今回、皆さんにおこし頂いたのは、最近この辺りで耳にする空き巣のことなんじゃが・・・」
源造が男たちに話し出す。理沙も、その横でじっと聞いていた。
「おお、わしの家がやられたんじゃ」
「わしんとこも・・・」
皆、口々に言い合う。どうやらここにいるのは、空き巣の被害者たちのようだ。そんな男たちの声を制止して源造が話を続ける。
「実は、わしの家の防犯カメラが、その現場を写したようなので、皆さんに見てもらおうと思ったのです」
「ほおお、それはすごい! ぜひ見せてくだされ」
「ただ、もしかしたら関係ない映像も入っているかもしれんので、退屈な時間になるかもしれませんぞ?」
源造が言うには、最新の防犯カメラで全自動で撮っているので何が映っているか分からないとのことだった。
「なんじゃぁ。そんなら現場が写ってるとは限らんじゃないか・・・」
「まあ、まあ、それでも一応見てみましょうや。源造さんがああ言うんだから」
一同、とりあえず、そのビデオを全部見てみようということに落ち着いた。
「ああ、嬢ちゃん。ここのスクリーンの横にいっしょに立ってもらえるかの?」
源造は、100インチはあると思われるスクリーンの横に理沙を立たせた。
「悪いね、場所がなくて。ここでわしと一緒に見ておくれ」
「はあ。いいですけど・・・」
準備も整ったようで、プロジェクターのスイッチが入る。理沙にとっては忘れられない時間の始まりであった。
最初、スクリーンには、この家の前の風景が映されていた。どうやらここの家の2階から撮られたもののようだ。しばらく、同じ風景が映っているだけだったが、あるとき遠くの方から人が歩いてくるのが見えた。その人とは・・・。
「あ!」
理沙は、目を見張った。それは紛れもない自分自身の姿だったのだ。
「おっ。この娘、そこの嬢ちゃんじゃないか?」
「おお、そうだ、そうだ。同じ制服を着とる・・・」
皆も気付いたみたいだった。理沙はじっと画面を見つめる。そして、画面の中の理沙の前に、あの黒い犬が突然現れたのだ。
(こ、これって・・・)
理沙の不安は的中した。これはまさしく昨日の出来事だったのだ。
そして、黒い犬が少女のスカートの中に突然頭を押し込む。画面の中では、理沙の両足の付根に犬の鼻が突っ込まれているのがはっきり映っていた。
「ああーあ、源造さんの犬、しょうがないなー」
「ははは・・・、嬢ちゃんも災難だったねぇー」
映像を見ながら、男たちは少し嬉しそうに笑っていた。しかし、画面の中の理沙の様子が少しずつ変わってきているのに気付くと、男たちはだまって見入ってきた・・・。
《注意》
この物語はすべてフィクションであり、登場する如何なる人物、団体、国家、人種、地名及び地域等、すべてが架空のものです。また、男性にとって有利とも受け取れる女性の心情に関する心理描写、及び身体機能の記述は、すべてが事実と異なる誤ったものです。
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